【実体験】会話のない夫婦が関係を修復する方法|5つのステップと行動の目的を解説

こんにちは。

心理カウンセラーの松田 真由です。

毎日同じ屋根の下で生活していても、心の距離を感じることがあります。あいさつもなく無言だったり、または必要な用件だけのやり取りが続く日々。話しかけても相手はスマホを見たままで話を聞いてもらえてないと感じる…。

そんな状況に心が疲れ果ててしまった経験はありませんか?

夫婦の会話がない状態が続くと、孤独感や疎外感を感じやすくなります。同じ空間にいながらも、まるで一人でいるような感覚。この「見えない壁」が意識的に徐々に関係性を冷え込ませ、心の距離を広げていくのです。

でも、安心してください。会話がない夫婦関係は、必ず変えられます。

この記事では、夫婦の会話がなくなってしまう行動の「目的」をひも解き、松田自身が実践して夫婦の関係を修復できた具体的な5つのステップを解説します。

この続きを読んでいただくことで、あなたが抱える孤独感や疲れを手放し、夫婦関係をより良いものに変えるためのヒントが見つかるはずです。

 

夫婦の会話がなくなる理由|アドラー心理学から見る行動の目的

一見問題に見える「会話がない」という状態も、アドラー心理学の視点で考えると、そこには何らかの「目的」が隠れています。私たちは無意識のうちに、ある目的を達成するために行動を選んでいるのです。

会話をしない目的としては、たとえば

  • 自分の時間や空間を確保したい:一人になる時間や、趣味に没頭する時間を確保したいという目的がある場合があります。特に、日々の仕事や家事、子育てで忙しい日々を送っていると、夫婦の会話を減らすことで、意識的に自分のための時間を作り出そうとしていることがあります
  • 批判や否定を避けたい:会話をすることで、自分の意見や行動を批判されることを恐れ、あらかじめ会話を避けてしまうことがあります
  • 感情的な衝突から身を守りたい:相手と意見が合わず、感情的な言い争いになることを避けたいという目的から、会話を減らす選択をすることがあります
  • 相手よりも優位に立ちたい:会話をしないことで、相手に不安を感じさせたり、自分に関心を向けさせたりすることで、関係性の中で優位に立とうとすることがあります

私自身、夫との会話が減っていった時期、実は「話をしても聞いてもらえないなら、もう話さない」という形で無視をするなどしたことで、「夫よりも強い立場に立ちたい」という目的があったのだろうと考えています。

私の実体験:会話ゼロの夫婦が関係を修復した話

会話は私から始めることが多かったのですが、話しかけても夫はスマホを見たままで、「聞いていない」と感じることが度々ありました。

何度も繰り返されるたびに嫌な思いをし、「もう話しかけるのはやめよう」と決心し、“夫はいないもの”と考え、夫と距離を置くようになりました。

状況が変わったのは、夫がまた話を聞いていなくて、私が「なぜ怒っているか分かる?」と尋ねたとき。私は「分かってる」という答えが来ると思っていたのに、夫は「わからない」と言ったことが衝撃的で大きな気づきでした。

それまで何年も話を聞いていないことに怒ってきていたのに、実は全く伝わっていなかったのです。

この経験から、問題は「会話がない」ことだけではなく、「伝え方」にもあったのだと理解しました。

そこで私は、相手を変えようとするのではなく、まず自分の伝え方を変えることを選択したのです。

【心理カウンセラーが解説】会話を取り戻す5つの実践ステップ

ここからは、私自身が実践して効果のあった方法をお伝えしていきます。

ステップ1:「あなたは〜」ではなく「私は〜と感じる」と伝える

以前の私は「(あなたは)話を聞いていない」「(あなたは私の)話を聞いてよ」といった、相手を主語にした言い方(ユーメッセージ)をしていました。この伝え方では相手を責めているように感じられ、防衛反応を引き起こします。

そうではなく、「私は話を聞いてもらえていないように感じる」「私は話を聞いてもらえるとうれしい」といった自分の感情や体験を主語にした言い方(アイメッセージ)に変えてみました。

アイメッセージは次の要素で構成されます:

「私は〜と感じる」(感情)
「〜という状況のとき」(状況)
「なぜなら〜だから」(理由・影響)

例えば「あなたはいつもスマホばかり見ている」ではなく、「私は話しているときにスマホを見られると、大切にされていないように感じる」と伝えると、相手も素直に受け止めやすくなります。

ステップ2:小さな感謝の気持ちを意識して言葉にする

相手の行動や貢献に対して、心からの感謝を伝えることは関係性を大きく変えます。

私は以前、夫が仕事から帰ってきても「私の方が家事や子育てを頑張っている」という思いから、感謝の気持ちを表現していませんでした。

ですが、夫が家族のために働いてくれていることに心から気づいた時、自然と「いつもありがとう」と言えるようになりました。

気づいたときに、相手の行動や存在に対する感謝を具体的に言葉にしてみましょう。

「遅くまで働いてくれてありがとう」「子どもと遊んでくれて助かったよ」など、小さなことでも構いません。

日々当たり前のようにしてくれていることに意識を向けて言葉で伝えることが大切です。

ステップ3:「相手が大切にしていること」を見つけ、尊重する

夫婦の会話が少なくなる要因の一つに、お互いの価値観の違いを理解していないことがあります。

私自身、長い間「子どもを含めた家族」を最も大切にしていたため、家事や子育てに全力を注ぐことが当然だと考えていました。

一方、夫が大切にしていたのは「仕事」でした。毎日遅くまで働いていたのですが、実は「家族のために仕事を頑張る」という夫の価値観を通した愛情表現だったのです。

なので、「相手は何を大切にしているのだろう?」と具体的に考えてみましょう。

仕事なのか、趣味なのか、友人関係なのか。そして、その価値観や行動パターンを否定せず、違った形で家族に貢献していると捉え直してみると、違った視点で見ることができるようになります。

ステップ4:自分から肯定的な面に目を向け、素直に伝える

私たちは人間関係において、期待通りにならない場面が何度か続くと「いつもそうだ」というレッテルを貼ってしまいがちです。

たとえば、夫が話を聞いてくれないことが何度かあると、「いつも話を聞いてくれない」と思い込んでしまうのです。ですが実際には、しっかり聞いてくれている瞬間も同じくらいあるものです。

まずは自分自身の認識を変え、夫の肯定的な側面に意識的に目を向けてみましょう。そして、感じたことを素直に伝えてみてください。

「今日は話を聞いてもらえて嬉しかった」「あなたの意見が聞けて良かった」など、自分の気持ちとして伝えることが大切です。相手を変えようとするのではなく、自分が見る視点を変え、感じたことを表現すること。

このシンプルな行動が、お互いの関係性に前向きな変化をもたらすのです。

ステップ5:自分の時間と関心事を大切にする習慣を作る

夫婦の会話だけに焦点を当てすぎると、かえってプレッシャーや依存関係を生みだすことがあります。

週に一度は自分だけの時間を作り、趣味や友人との交流、学びなど、自分の心が喜ぶことを取り入れてみましょう。

自分の世界を広げることで、新しい話題や視点が生まれ、自分自身の内面が豊かになります。自分の関心事や興味を大切にすることは、他者との関係性においても自然体でいられる土台となるのです。

自分自身が充実していると、会話に対する執着や期待も適度なものになり、より自由で健全なコミュニケーションを選択できるようになります。会話がないことへの不安や焦りから解放され、自分から心地よい対話を始めるゆとりも生まれるでしょう。

まとめ:夫婦の会話を取り戻す鍵は、自分の行動次第

今回の記事では、夫婦の会話がなくなる理由から、関係を修復するための具体的なステップまでを解説しました。

会話がない状態は、決して解決不可能な問題ではありません。大切なのは、相手を変えようとすることではなく、まずあなた自身の行動を変えること。アドラー心理学が示すように、「会話がない」という行動の裏には何らかの目的が隠されていると理解することで、問題はよりシンプルに見えてきます。

私自身が実践して効果があった5つのステップを、ぜひ試してみてください。

  1. ユーメッセージからアイメッセージへ:相手を責めるのではなく、自分の気持ちを伝える。
  2. 小さな感謝を言葉にする:当たり前だと思っていた相手の行動に意識を向ける。
  3. 相手の価値観を尊重する:夫婦それぞれの価値観を理解し、尊重する。
  4. 肯定的な面に目を向ける:相手の良い部分を見つけ、素直に伝える。
  5. 自分自身の時間を大切にする:自分の内面を満たし、心にゆとりを持つ。
    1. これらの小さな変化が、夫婦関係全体に良い影響を与え、新しいコミュニケーションを築くきっかけになるはずです。

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